Seimi Takigawa's Scientific Works

Work001
ペンデュラムウェーブをつくりたい

「ペンデュラムウェーブ」とは振り子の長さを少しずつ変えて同時に振ると、美しい波のような模様が現れる装置です。私はYouTubeでビー玉を使ったペンデュラムウェーブの動画を見て、その不思議な動きに魅了されました。「どうしてこんな模様が生まれるのか?」「自分でも作れるだろうか?」と考え、実際に装置を作りながら調べてみることにしました。

結果1:調整前

ビー玉に毛糸をマスキングテープで止め、紐の長さを下表のようにした

ビー玉①ビー玉②ビー玉③ビー玉④ビー玉⑤
30cm31cm32cm33cm34cm

結果2:調整前

ビー玉に短く切ったストローを付け、テグスを通し、下敷きで挟み摩擦を減らした。糸の長さは下表のようにした

ビー玉
長さ(cm)29.530.631.833.034.335.737.238.740.442.2

結果3:ペンデュラムウェーブの完成

ペンデュラムウェーブの原理

周期の違いを観察し、原理を知るために4個の振り子バージョンを作成

重力加速度g(m/秒^2)9.8
60秒間に振れる回数46474849505152535455
1回振れる周期T(秒)1.30431.27661.25001.22451.20001.17651.15381.13211.11111.0909
長さl(m)0.42230.40460.38790.37220.35750.34360.33050.31810.30650.2954
4個バージョン

ペンデュラムウェーブ シミュレーション (10振り子版)

レポートで製作した10個の振り子の波を再現します。

0.00 s

シミュレーションの概要

ここでは10個の振り子を使い、基準時間60秒間に最も長い振り子が46回、最も短いものが55回振動するように設定しています。時間の経過と共に各位相がずれ、美しい波模様を描き出した後、60秒後には全ての振り子の位相が再び揃う様子を観察できます。

ステージ2: 原理の探究 (4振り子・グラフ付き)

次に、振り子の数を減らし、グラフを使って動きの原理を分析します。

0.00 s

シミュレーションの原理

ここでは4個の振り子に絞り、60秒間にそれぞれ46, 49, 52, 55回振動するように設定しています。下のグラフは、横軸が時間、縦軸が振り子の角度(振幅)を表し、各振り子の単振動を波形として可視化しています。周期が微妙に違う波が、時間経過と共にどのようにズレ、そして再び揃う(共振する)のかを観察できます。

インタラクティブ・シミュレーション

下のパネルで振り子の数や周期を自由に調整できます

00:00.0

シミュレーションを開始

クリックまたは下のボタンで開始

60s
16
1.0x

※時間をクリックすると、その時点のシミュレーションにジャンプします。

ペンデュラムウェーブは、長さがわずかに異なる多数の振り子を同時に揺らすことで生まれる、美しい視覚現象です。 それぞれの振り子は固有の周期で振動しますが、その周期の差が時間とともに位相のずれを生み出します。 このずれが、波のようなパターン、らせん模様、そして再び一列に揃うといった、複雑で魅力的な動きを次々と作り出します。 そして、サイクルの最後には全ての振り子が再び一列に揃います。